健康診断の対象者と項目

健康診断の対象者

健康診断の対象者は常時使用する労働者となっています。

では常時使用する労働者とはどのような労働者でしょうか?

一般健康診断を実施すべき「常時使用する短時間労働者」とは、次の(1)と(2)のいずれの要件をも満たす場合としています。(平成19年10月1日基発第1001016号)

  1. 期間の定めのない契約により使用される者であること。なお、期間の定めのある契約により使用される者の場合は、1年以上使用されることが予定されている者、及び更新により1年以上使用されている者。(なお、特定業務従事者健診<安衛則第45条の健康診断>の対象となる者の雇入時健康診断については、6カ月以上使用されることが予定され、又は更新により6カ月以上使用されている者)
  2. その者の1週間の労働時間数が当該事業場において同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間数の4分3以上であること。

通常の労働者=正社員の週所定労働時間が40時間の場合、週30時間以上のパート/アルバイトは対象となります。1週間の労働時間数が当該事業場において同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間数の概ね2分の1以上である者に対しても一般健康診断を実施するのが望ましいとされています。

特定業務従事者健診とは深夜業などの特定業務に従事する労働者に対しては、当該業務への配置換えの際および6ヶ月以内ごとに1回、定期的に、定期健康診断と同じ項目の健康診断です。(但し、胸部エックス線検査については1年以内ごとに1回、定期に行えば足りる)

なお、深夜業に従事するとは深夜業(22:00~翌5:00)を1週間に1回以上又は1ヶ月に4回以上行っている状態です。(昭和23年10月1日基発第1456号)

健康診断の項目

健康診断の項目は次のようになります。

  1. 既往歴及び業務歴の調査
  2. 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
  3. 身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査
  4. 胸部エックス線検査及び喀痰検査
  5. 血圧の測定
  6. 貧血検査(血色素量、赤血球数)
  7. 肝機能検査(GOT、GPT、γ-GTP)
  8. 血中脂質検査(LDL・HDLコレステロール、TG)
  9. 血糖検査
  10. 尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無の検査)
  11. 心電図検査

赤字の項目は34 歳以下の者と36 歳~39 歳の者については、医師が必要でないと認めるときは省略できます。

とは言え、うちのスタッフはよほど理由が無い限り34 歳以下であっても、省略のない健康診断を受けるようにしています。